亡くなる前にやっておきたい手続きと対策 (ビジネス教育出版)
タワマン節税、一般社団を活用した節税、家族信託をつかった争族対策などなど、いろいろな生前対策がありますが、行政の鶴の一声で全く使い物にならなくなる対策がたくさんあります。
マスコミも新しいものがあればすぐに飛びつき、大々的に宣伝しますが、効果が長く続くものは少ないように感じます。
そのような中、もっと身近で自分にしか出来ない事を整理して、遺族の負担を少しでも減らすようにする「手続き対策」をまとめた本が、7月1日から発売開始されます。
法人の相続のことや、税制のことにも触れられており、読み応えのある一冊です。
遺族への二次相続の際のアドバイス、セミナーでの事例ネタとして活用できますので、SC相続手続カウンセラーとしては必読の本です。
それでは、内容をさっそく見てみましょう。
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【目次抜粋】
●契約書のない貸地・貸家はどこが問題!?
●耕作権の設定された農地に、相続が起こると?
●会社への貸付金を債務免除すると…
●遠方にあるお墓を改葬するには?
●賃貸アパートの処分や建替えは登記上の名義人しかできない!
●連れ子を養子縁組していないと戸籍上は赤の他人
●自宅が区分登記されたままだと小規模宅地の適用外?
●生命保険金の受取人が亡くなったときは名義変更を忘れずに!
●お墓の住民票・死後離婚・LGBTの相続・海外居住者のサイン登録 など
【本文一部抜粋】
借家や借地の契約書では、敷金や保証人の確認や現状回復などの内容についても、確認しておくべき事があります。
借地借家法制定前の契約なのか、後なのかで扱いが変わってきます。
耕作権は農業委員会に届け出がなされていない“ヤミ小作”の場合には、地主との話し合いや周辺の同一ケースでの取り扱いが参考になると思われます。
毎年生まれている休眠口座の預金は、700億円を超えると言われています。これらを預金保険機構に移管し使途を限定して活用されていますが、今後の動向は不明な点もあります。
以前勤めていた会社の給与振込口座、銀行との付き合いで作った口座、昔住んでいた家の近くの銀行などの通帳がないか、確認する必要があります。
単位未満株や端株は、普通に売買する事が出来ません。買取り請求や買増し請求という方法があります。
貸付金を現物出資して第三者割当増資をすることにより、会社の株式を引き受ける方法(デット・エクイティ・スワップ=DES)を実施しました。
自分が入る墓の所在地を生前に登録するサービスを、横須賀市がはじめました。
漂流遺骨の問題を解決する策であり、終活支援にもなります。
休眠会社であっても、その株式は相続財産として相続税の課税対象です。
生命保険の受取人が孫であった場合や、遺言による孫への遺贈の遺贈の場合には、3年以内の贈与が相続税の課税対象となる場合がありますので注意が必要です。
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3600件の相続相談をしてきた私も、自信が無い個所がいくつかありました。
ぜひチェックしてください。