お父様が亡くなられ、相続人である長男・長女・二男はいずれもご高齢。
相続財産は不動産・預貯金等3,000万円でした。
どういう理由なのかはハッキリしませんでしたが、「一周忌まで相続財産を自分が管理し、その後遺産を分けたい」という長男(70歳)が意見を押し通し、「早く話し合って遺産を分けてほしい」という長女・二男の意見を放置する形となりました。
そして、一周忌が終わってから数ヵ月後、長男から電話がありました。
「難病にかかって体が動けなくなり、今まで入院していました。無事に退院したものの、体重が20キロも減ってしまい、車の運転もできません」とのこと。
先延ばしにした結果が、このような事になってしまいました。手続きをするのもまさに命がけです。
相続人も高齢化している時代だからこそ、期限の決められていない手続きであっても早く取りかかることが、相続人の皆さんにとっても大切です。
Check!
相続の手続きには期限がないものもあります。だからといって放置しておくと、思わぬ不利益を被ってしまう場合があります。
放置しておいたことで、さらに時間と労力と諸費用がかかるでしょう。
我が国では、平均寿命と共に健康寿命も年々上昇していますが、健康ではいられない時期が男性平均8.84年、女性平均12.35年あるということも念頭においた方がいいかもしれません。